ゼロから始めるハタチの人生

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「愛するということ」に登場するフロムの心に刺さる名言10選

愛するということ

 

エーリッヒフロムの名著「愛するということ」。

 

時代を超えて読み継がれるこの本には、たくさんの名言がちりばめられています。

 

この記事では、「愛するということ」に登場する名言の中でも特に聞いてほしい名言を10個集めてきたので、紹介していきたいと思います。

 

フロムの名言は分かりにくいものが多いのですが、私の解説も加えて、意味をとりやすくしました。ぜひご覧ください。

 

 

愛するということ 新訳版

愛するということ 新訳版

 

 

 フロム・10の名言

1.愛の本質

愛とは、何よりも与えることであり、もらうことではない 。

 

フロムの「愛について」の名言。これ一言で「愛」の何たるかを端的に言い表しています。

 

フロムは、愛とは、自分の持っているもの(技術、ユーモアなどのその人の人生で培われたすべてのもの)を無償・見返りなしで提供することであるといっているのです。

 

 

2.愛するために必要な資格

 愛するためには、性格が生産的な段階に達していなければならない。この段階に達した人は、依存心、ナルシシズム的な全能感、他人を利用しようとなんでもかんでもため込もうとする欲求をすでに克服し、自分の中にある人間的な力を信じ、みくひょう達成のためには自分の力に頼ろうという勇気を獲得している。これらの性質が欠けていると、自分自身を与えるのが怖く、したがって愛する勇気もない。

 

フロムは、人を愛するにはその資格が備わっていなければいけないと考えたようです。

 

資格が備わっていない人に、人を愛する資格はない、と。

 

その資格とは「性格が生産的な段階に達している」ことです。

 

・・・どういうこと?

 

つまり、自立している人、という意味です。

 

7番目の名言でも詳しく触れます。

 

 

3.愛は「支配」ではない

誰かを愛するとき、私はその人と一体感を味わうが、あくまでありのままのその人と一体化するのであって、その人を、私の自由になるような一個人の対象にするのではない。

 

まじそれな。

 

フロム、いいことを言いますね。

 

今の世の中にはこれを勘違いしている人が非常に多い。

 

DVなどがそうです。

 

相手を尊重できないから、DV事件は起こります。

 

愛とは、支配ではありません。尊重と思いやりです。

 

 

4.「世界でただ一人を愛する」こと

一人の人をほんとうに愛するとは、すべての人を愛するということであり、世界を愛し、生命を愛することである。誰かに「あなたを愛している」ということができるなら、「あなたを通して、すべての人を、世界を、私自身を愛している」といえるはずだ。

 

深い名言です。 

 

つまりこれは

 

・あなたを愛している

 ↓

・あなたという人間を愛している

 ↓

・人間を愛している

 ↓

・自分を含め、世界中の人間全員を愛している

 

という論理展開です。

 

筋は通っていますね。

 

 

5.「愛=性欲」ではない

性欲はどんな激しいい感情とも容易に結びつき、どんな激しい感情によってもかきたてられるようだ。相はそうした感情の一つに過ぎない。たいていの人は性欲を愛と結びつけて考えているので、二人の人間が肉体的に求めあうときは愛し合っているのだと誤解している。

 

これも勘違いしている人が多い。

 

性欲は、怒り・悲しみ・寂しさといった強い感情によって掻き立てられます。

 

ですが、「性欲は必ず愛によって掻き立てられる」と思っている人がいます。

 

はっきり言って、違います。

 

「愛=性欲」だと思っている方たちには、過ちを犯さないうちに、この本を読んでほしいですね。

 

愛するということ 新訳版

愛するということ 新訳版

 

 

 

6.愛は感情ではない

誰かを愛するというんは単なる激しい感情ではない。それは決意であり、決断であり、約束である。

 

良く考えてみれば当たり前のことです。

 

「永遠の愛を誓います」という結婚式でよく聞くあの言葉の通りです。

 

ですが、、現代ではこの言葉がかなり軽く使われてしまっていますよね。結婚式で本当に永遠の愛を誓っている新郎新婦は、果たしてどの程度の人数いるのでしょうかね。

 

愛とは感情ではなく決意です。

 

 

7.自己愛と自己中はまったくの別物

(自己愛について)もし他人しか愛せないとしたら、その人はまったく愛することができないのである。

 

自分を愛せない人に他人を愛することはできない。

 

自己愛とは、自分で自分の存在を認め、自分で自分の可能性を信じてあげることです。

 

自分を愛していますか?

 

一番身近な人間である自分を愛せないのに、どうして他人を愛せるといえるのでしょうか。

 

 

8.愛の誤解

愛があれば絶対に対立は起こらない、というのは幻想である

 

愛は万能ではありません。

 

どんなに愛し合っている個人同士でも、対立することはあります。

 

ですが、愛はあらゆる障壁を突破します。

 

対立したときこそ、愛を確かめるいい機会なのかもしれませんね。

 

 

9.愛する人になるには

一人でいられるようになることは、愛することができるようになるための必須条件である。

 

これ、面白いですよね。

 

二人になるためには、一人でも生きていけなくてはいけない。

 

なんだか筋が通っていないように聞こえますが、こフロムの言っていることに間違いはないと思います。

 

恋愛において、両者は対等な関係でなくてはいけません。

 

もし、一方が依存しているのであれば、その関係は親子のようなもので、歪な恋愛の形です。

 

自立、大切ですね。

 

 

10.愛は「信じる」こと

自分自身を「信じている」ものだけが、他人に対して誠実になれる。

 

人を愛するためには人を「信じる」ことが大事です。

 

自分の恋人を疑っているようではそこに愛は育まれませんからね。

 

人を信じるのは難しいことですが、愛するためには、絶対に必要なものです。

 

愛するということ 新訳版

愛するということ 新訳版

 

 

 まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

 

フロムの名言とともに、よい恋愛を。

あなたに幸せが訪れることを、心より願っております。